
根付は印籠や煙草入れ、巾着等を帯に提げて持ち歩く時、それらが落ちないようにする為の留め具です。簡単なものは千数百年も前からあったようですが、芸術性と遊び心を表現する精緻な工芸品となったのは江戸時代に入ってからの事です。
江戸の粋や洒落の代表的存在であり、日本の伝統文化の一つでありながら、明治以降日本人がすっかり忘れてしまった根付が今、徐々に見直されてきています。また、根付の魅力である材質と高い技術水準、そこに込められた自由な意匠から「凝縮された芸術の小宇宙」や「木の宝石」として世界がその価値を認めています。
私達は、根付発祥の地である木の国飛騨と伊勢から「匠の技」を世界へ発信し、また、現代の感覚に合わせた新しい「現代根付」を創造すべく、ここに第2回世界現代木彫根付公募展を開催致します。それぞれの作家が個性を発揮した作品の数々をぜひご高覧下さい。
展示解説
毎週日曜日・祝日の14:00~(約30分間)
休館日
毎週水・木曜日(9/23,11/4・5は特別開館、9/25は休館)

大賞
因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)
松井 昌(まつい しょう)
背中を踏まれて怒った鮫と逃げる兎です(出雲神話より)。

最優秀賞
明石じゃ常識・蛸丼(あかしじゃじょうしき・たこどんぶり)
中川 東平(なかがわ とうへい)
蛸壺ならぬ丼鉢と、蓋を持ちあげて辺りをうかがい、逃げ出そうとしている蛸の躍動感を表現しました。

京都清水寺賞
壱栗蛙(ひっくりかえる)
高木 睦仙(たかぎ ぼくせん)
冬眠前の晩秋に、栗の中から出てきた虫を獲ろうとしている蛙です。目先のことに気を取られて、足元の不安定さに気がついていません。

優秀賞
はこふぐ
森本 節治(もりもと せつじ)
顔と尾が桐箱に納まりきれず、困っているはこふぐ根付です。

特別賞
耳なし芳一(みみなしほういち)
秋山 言齋(あきやま げんさい)
檀の浦に沈んだ平家の武将には、琵琶法師 芳一の姿が見えず、経文を書き忘れた耳だけが見えました。武将がその耳をひきちぎろうとする所を表現しました。

奨励賞
秋想う(あきおもう)
黒岩 明(くろいわ あきら)
秋、キノコの下でオコジョは何を想い、花を持つのでしょうか?

ドクター佐藤賞
あるがままで
谷本 義隆(たにもと よしたか)
福禄寿が払子(煩悩を払う具)を頭に載せて、カツラにしようとしています。そんな事をするより、あるがままでいいのでは?
※光記念館案内所では「Dr.佐藤富雄写真展~飛騨高山展~」を2009年9月4日~12月13日まで開催しております。