根付は、作る者と使う者とが遊び心を共有して楽しむ芸術品です。19世紀後半に浮世絵等と共にジャポニズムとして海外に広がり“小さくても宇宙を表現できるもの”“木の宝石”として世界にその価値を認められました。
文献に「木の国 伊勢・飛騨の匠たちによる」と記されていることから、伊勢と飛騨の木彫に始まったことがわかっています。その後象牙でも優れた作品が作られましたが、1973年以降ワシントン条約の採択により、象牙の作品は国外へ持ち出すことができなくなってしまいました。
飛騨匠根付会と伊勢根付会は今こそ原点に還り、木の国の先人たちの感性と技を後世に伝えると共に、埋もれた才能を発掘し、新しい感覚を創造したいと考えました。そのためここに「第1回 現代木彫根付公募展」を開催し、木の国から世界へ…日本が誇る“匠の技”を披露いたします。